地吹雪の中をゆく津軽の人々

 

 

津軽平野の北に位置する中泊町の目抜き通りであろうか。
吹雪き始めた通りを歩きながら道行く人を見つめる。
強い風に煽られる角巻を抱え走り去るご婦人がいる。悠然
と大通りを歩く、白いタオルを頭から顔にかけて巻きミイ
ラ男と化した怪人。両手をポケットに入れて温め、寒さ対
策は万全に見える。すれ違う際、目だけを出してジロリと
睨まれたときはゾッとしたものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

吹雪く日に出歩く婆さま。のっぴきならない用事なのだろうか。
杖をついて歩いても、足元の雪は固められていて滑りやすいの
で用心用心。車は昼間でもライトを点灯して走っている。

 

 

 

 

黒沢映画のセットのような通りである。舞台が上州で周囲に桑畑
があるなら“用心棒”のドラマでも始まりそうだ。その映画をリメ
イクした西部劇を思い出す光景である。おあつらえ向きに火の見
櫓に半鐘まで備わっているとは(今にも三船敏郎が櫓から降りて
きそうだ)。

 

 

 

 

 

 

 

 

上下二枚の写真は十三湖北部で撮影したような覚えがある。
この辺りは中世には栄えた土地であったようだが、今では
そのことが想像ができない。わずかに山の中腹に寺院や城
跡が散見されるのが往時を偲ばせるという。

 

 

 

 

※撮影年:1970年代