津軽の冬 - すすき野・津軽

 

津軽野を歩き、よく目にするものは田んぼの中に立つ電柱である。
そして電柱と電柱を結ぶ電線。冬には耳に届く“もがり笛”の悲し気
な音。津軽野を吹き抜ける風の音は、幾多の飢饉で死んだ亡者の悲
鳴かうめき声か。二十歳のわたしには心地よい音楽のように聞こえ
た。

 

 

 

富士には月見草がよく似合う、といったのは太宰治。津軽野には
芒(ススキ)が似合うと言ったなら、この町(金木)出身の太宰
はどんな顔をするだろうか(撮影後、太宰の生家に泊まる)。