津軽の冬 - 時化る海・小泊

 

 

海岸線沿いの砂利道を歩いていてこの場所にたどり着いた。
その記憶はあるのだが、撮影場所が思い出せない。ネガは
二枚だけ残っている。おそらくは小泊、あるいは十三かも
しれないのだが前者としておく。
これといった被写体もなく所在なげに歩いていたところ、
突然海の方から雪が襲ってきた。これは堪らんと引き返そ
うとしたところ、荒れ狂う海の手前の廃船に雪が白くかか
りいい感じになっていた。

 

※小泊港は「人口二千五百くらいのささやかな漁村であるが、
中古の頃から既に他国の船舶の出入があり、殊に蝦夷通いの
船が、強い東風を避ける時には必ずこの港にはいって仮泊す
る事になっていたという。江戸時代には、近くの十三港と共
に米や木材の積出しがさかんに行われた」…太宰治『津軽』