山陰(鳥取県)冬の倉吉 昭和の町並みと三朝温泉を訪ねて

 

レトロ感あふれる倉吉の町並
二月にしては雪の少ない倉吉であった。倉吉を訪ねるのは二度目である。
一度目は三十年ほど前のこと、それから比べるとだいぶ駅前の様子が変
った。三日のあいだ倉吉の町並を観察して歩いた(少しばかりしつこい
ほどレトロな家の写真が続きます)。家のなかまで立入って見たかった
のだが、温泉での療養の合間あいまの撮影なので、今回は外観のみにと
どめた。また機会があれば、古道具屋や商店をのぞきながら撮影してみ
たいものだ。

 

 

川沿いの白壁土蔵群

土産物店やギャラリーが川沿いに点在している。

 

 

 

酒や醤油の醸造元が建並ぶ。水運を利用して物資を運んだのだろう。

 

 

醤油屋さんの土蔵

白壁の汚れがちょっと気になるなぁ。

 

 

 

 

 

 

老舗醤油屋さん

店の主人と思しき方が雪かきをしていた。

 

 

 

 

 

 

造り酒屋

醸造所は別なところにあったので、こちらは販売所のようだ。

 

 

 

この店で新酒を一本購入した。

 

 

蔵造のレストラン(国登録有形文化財)

旧国立第三銀行倉吉支店の建物である。明治41年に建てられた
擬洋風建築。天井の飾りや階段などの建具が建築当初のまま残
されている。建物全体の保存状態も良好で、山陰地方に現存す
る土蔵造り銀行建築の中で最も優れたものという。現在はレス
トラン「白壁倶楽部」として利用されている。

 

 

レストラン内部

冷えた体と心を珈琲で解きほぐす。遠慮しながら店内を撮影したが、
お願いすれば二階も撮影できるようである。

 

 

 

 

 

 

八橋往来(やばせおうらい)

 

 

 

八橋往来

レトロな町並が街道沿いにつづく。八橋往来は、伯耆国の中心で
あった倉吉と八橋を結ぶ奈良時代からの街道。いにしえの道筋が
今に残る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観光客相手の食堂もある。

 

 

 

レトロ感あふれる”昭和”を彷彿させる家並みがつづく。

 

 

 

幾度歩いても飽きの来ない町並である。歩き疲れたなら喫茶店で
お茶すれば良いし、ぼんやりと外の景色を見るも また良し。

 

 

 

地方にはまだまだ三階建ての古い建物が残っている。この家には
“うだつ”が上がっていた。京都や金沢の街を歩いていると、三階
建ての木造家屋をよく目にする。

 

 

 

明り取りの小窓の意匠がしゃれている。

 

 

格子の家

 

 

 

 

所どころに土地の名産品の店がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八橋街道に面し商家の格子が目立つ。

 

 

 

造り酒屋の洒落た家である。金沢の揚屋のように、二階は明かりを
たくさん取入れるように造ってある。

 

 

 

蓑らしきものがガラス越しに見える。内部までレトロな品揃え!
店の中に入ってみたかったが、時間がなかったのが残念である。

 

 

造り酒屋

この日はお休みだった。狸の置物が寂しそうに雪景色を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

この家並は『男はつらいよ 寅次郎の告白』のロケに出てきた。
向いは綺麗な公園になっている。

 

 

 

左から二番目の家が映画で”泉ちゃん”(後藤久美子)がお世話になった
駄菓子店”ふしみや商店”である。この町で寅さんと家出した泉ちゃんが
偶然出会い、親切な店の主人のおばあさんと三人で川の字になって寝た
のである。映画のなかでの吉田ヒデ子の艶技が秀逸!

 

 

淀屋

 

大阪淀屋
1760(宝暦10)年建築の倉吉市に現存する最古の町家建物という。
以前は三軒長屋として使われていた建物が「淀屋」だったというこ
とが分り、改装し一般公開している。
「淀屋」の屋号をもつ牧田家は倉吉を代表する商家で、淀屋橋で有
名な大阪の豪商「淀屋」と密接な関係を持っていたといわれている。

大阪を代表する淀屋橋にその名をとどめる豪商「淀屋」。その本家
は豊臣秀吉の天下統一の時期に大坂に入り、江戸幕府の初期にかけ
て、莫大な身代を築き上げ、各地の大名に金を貸付けた。しかし、
わずか5代、100年を経て、財産はすべて幕府に没収され、ついえて
しまう。それを事前に察知した淀屋は倉吉の地に支店を出したようだ。
淀屋は中之島の開発や米市場設立など、「天下の台所」の礎を打ち立
てた一族という。

 

 

 

家のなかを見学し外に出たときには雪は止んでいた。家の内部の説明は
ボランティアの方が行ってくれる。入館料は無料。

 

 

 

武家屋敷風の綺麗な塀を見かけたので つい撮影。

 

 

 

 

三朝温泉恋谷橋

 

三朝温泉
今回の旅は温泉での療養が目的であったのだが、療養はそっちのけ
で山へ、街へと繰出してしまった。三たび朝を迎えると元気になる
といわれる三朝温泉。「浸かってよし、飲んでよし、吸ってよし」。
心と身体を癒してくれる三朝の湯。三朝温泉のお湯は、世界有数の
ラドン含有量を誇る。ラドンとはラジウムが分解されて生じる弱い
放射線のことらしい。ラドンが呼吸で体内に入ると、新陳代謝が活
発になり、免疫力や自然治癒力を高める効果があるという。
ワタシの病気にも効果があることを期待し療養に来たのである。

 

 

三朝川

遠くに見える橋は三朝橋。家並のあるところが温泉街一番の”繁華街”。

 

 

 

町営のホテル。懐にやさしい価格で泊まれるこのホテルに二泊した。
長期に湯治で泊まれる別棟もある。

 

 

木屋旅館(国指定登録有形文化財)

「明治、大正、昭和に三朝温泉街の振れに沿う形で増改築を重ね
迷路の館内になりました。趣の異なる客室や貴重な木をふんだん
に使用した廊下、階段など味のある造り」という。源泉あり。
この旅館に泊まりたかったのだが適わなかった。”三徳山ツアー”
あり(宿泊者限定)。

 

 

 

「スーパーはくと」

洒落た掛分けの洗面化粧台である。工芸店のトイレでも
よく似たものを見かける。京都ー倉吉間直通の”スーパー
はくと”内で。

 

 

手洗い鉢

中井窯で造られた手洗い鉢とか。鳥取県には”民芸”やバーナード・
リーチの影響を受けた窯元が多くある。

※撮影は2015年