下北八景 恐山焦熱地獄

 

 

恐山と言う おどろおどろしい名で呼ばれているが、 元はアイヌ語で
ウソリ(窪地)と言っていたのが「宇曽利」と当字され、後に「恐れ」
となまったものだろう。この辺り一帯は火山活動で出来たカルデラ湖
で現在も火山活動の様相を呈している。
恐山菩提寺は慈覚大師円仁の開基と伝えられ、現在は曹洞宗である。
この地は信仰の地であるが、古くからの湯治場でもあるのだ。江戸時
代には五つの源泉があり、北前船の船乗りたちが湯治していたことが
記録に残っている。

 

 

無才なるおにあり、名づくる名なし、かたちみにくく

大いなる耳と剥きだしの目をもちたり。

このおに、ひとの詩あまた食らひて、くちのなか歯くそ、

のんどにつまるものみな言葉、言葉、言葉—ひとの詩句の咀嚼

かなはぬものばかりなり。……

 

…寺山修司『田園に死す』より