三徳山三佛寺を訪ねる

積雪の三徳山三佛寺
数年前の二月、年度末の迫る中三日間の休暇をとり三徳山三佛寺、
倉吉、そして三朝温泉への二泊三日の旅に出た。
三徳山三佛寺は一度は訪ねたかったところである。天下に名の轟
くあの投入堂のあるところなのだから。土門拳さんをはじめ、著
名人がここを訪れている。年齢を重ねると投入堂までの道は険し
くきついようである。 土門さんは 不自由な身体でもあったので、
数人の手助けを借りて投入堂へ登ったと本で読んだことがある。
なお、冬季は本堂までしか参拝は許されていない。

 

三徳山参道入口

 

三徳山三佛寺は天台宗修験道三徳山法流の寺である。鳥取県のほぼ
中央、中国山脈の脊梁部北側に位置し、周囲は高い山々に囲まれ変
化に富んだ渓谷美を見せる。断崖絶壁や大岩窟が入り乱れ四季折々
の美しい景観を呈し、一帯は史跡名勝に指定されている。

 

 

午前十時頃参道入口に到着する。すでに数名の参拝者らしき人の
足跡あり。

 

 

 

参道の両側には塔頭がならんでおり、宿坊もある。

 

 

皆成院前の参道

積雪はあるが沢の水を傾斜を利用して流しているので、歩行に
困難は無い。

 

 

輪光院山門

境内から撮影したもの。山門内側の方が山間の寺院の雰囲気が
ある。

 

 

輪光院庭園

 

 

 

輪光院十二支の地蔵

いわれは分らぬが十二体それぞれのポーズが異なる。

 

 

 

 

 

 

 

十二支の地蔵の撮影に夢中になり、融雪のためのシャワー水が臀部
にかかっていたことに気づくのが遅れた。その後の撮影に影響があ
ったことは否めない ^^;

 

 

 

宝物殿前の石仏三題

時代はありそうだが由来は分らず。苔むし、風化が進んでいる。

 

 

 

つい “団子三兄弟” を思出してしまった。

 

 

 

顔立ちに特徴のある石仏群である。いつの時代のものだろうか、
誰がどんな願いのもと彫ったのだろうか。

 

 

本堂

宝物殿の前から本堂を望む。時間に余裕があるなら宝物の鑑賞
をおすすめしたい。

 

 

三佛寺

 

嘉祥二年(849)、慈覚大師によって伽藍が建立され 阿弥陀・
釈迦・大日の三尊を安置したので三佛寺といわれるようになっ
たという。ただし、慈覚大師の来山は史実には明らかではない。
源頼朝、足利義満ともに同寺を尊崇し、盛時は38寺49院を数え
たというが、 兵火によりその多くを焼失したという。

 

 

本堂

 

江戸時代後期、天保10年( 1839年 )の再建。県文化財に指定
されている。平成19年に解体修理を行っている。修理前は屋根
からの雨漏りがひどい状態の上、本堂下部には伏流水による空
洞ができており建物は傾いていたという。

 

 

 

 

 

宝形造りの本堂

 

 

 

本堂裏手

あと10年も経てば、古色がつき良い雰囲気になるだろう。

 

 

垣間見える文殊堂

本堂から先へは進めないので文殊堂を遠く仰ぎ見る。参道奥には
国宝投入堂をはじめ多くの重要文化財の建造物がある。

 

 

狛犬

見応えのある狛犬であった。しかし何故寺院に狛犬が?
本堂前に一対の狛犬があることから、神仏習合の名残り
なのだろう。

 

 

 

調べてみたところ、国宝に指定されている”投入堂”は神社なのだ。
建築年代は木材の調査から平安時代後期で、神社の造りのうえ内
部には木製の狛犬が奉納されていたという。

 

 

いわくありげな大岩

通常、冬季期間は本堂裏のこのあたりまでしか進めない。
※冬季以外でも一人では本堂から先には進めないが、三朝温泉木屋旅館
に宿泊すれば一人からでもガイド付きのツアーが組めるとか。関心のあ
る方は連絡を。

 

 

本堂前の杉三題

 

 

 

 

 

 

 

 

本堂前に佇んでいると日が射してきた。その変化を楽しむ。
二時間ほど境内を散策していたら体が冷えてきたし、お腹
も空いてきたので下山。ほかには誰もいない境内である。

 

 

仰ぎ見る奥院投入堂(投入堂遥拝所より)

 

「役行者が三徳山を訪れた時、その山のふもとでお堂をつくり
ました。役行者は法力でお堂を手のひらに乗るほどに小さくし、
大きな掛け声と共に断崖絶壁にある岩窟に投入れたと言われて
います。このことから「投入堂」と呼ばれるようになりました」
…ホームページより

分りにくいが写真上部崖下に投入堂がある。

 

 

参道入口バス停

 

食事処
参拝を終え、食事の出来るところを探したところ、バス通りに二軒
の食事のできる店を見つけたが、なんと冬季は営業していなかった。
空腹を抱え寒さに震えていた時、参道を上がってすぐの所に谷川天
狗堂という店があったことを思い出した。店の前には新雪が積もっ
たままであったし、お休みかもしれないとは思ったが藁にもすがる
思いで再び参道を登ってみた。戸口で店内を覗いたところ店の主人
と目が合い、中に入り営業していることを知り一安心。

ストーブがあり身体を温めることができほっと一息。お薦めの山菜
天ぷらうどんを注文し待つこと15分、山盛りの山菜の天ぷらにちょ
っとビックリ。出汁もよく利いて味が良いのに感激する。聞けば積
雪期にはほとんど参拝者は来ないとのこと(今日は数名いたなぁ)。
例年この時期の積雪は60㎝は越えるそうだ。

壁に『のだめ』のテレビドラマで指揮者の役をしていたタレントの
写真(玉木宏)を見つけたので、ここに来たのかと尋ねたところ、
そうだという。前年に来たそうである。あのドラマは好きで好きで
幾度見たことか。“のだめ”の弾くピアノの音が実に良かった。それ
もそのはずで、有名なピアニストの弾く音であった。原作の漫画も
全巻買って読んだな、と思いながらつゆも残さず完食。

店の主人に礼を述べ、再び参道入口バス停からバスに乗り倉吉へ。