仙洞御所 Sento Imperial Palace

 

秋の気配が立ちそめるにつれ、ここ土御門殿(仙洞御所はその跡地につくられた)
のたたずまいは、えもいわれず趣をふかめている。池のほとりの樹の枝々、遣水
の岸辺の草むらが、それぞれ見渡すかぎり色づいて、秋はおおかた空もあざやか
に見える。それら自然に引き立てられて、不断の御読経の声々がいっそう胸にし
みいる。やがて涼しい夜風の気配に、いつもの絶えせぬせせらぎの音、その響き
は夜通し聞こえつづけて、風か水かの別もつかない。
……『紫式部日記』の冒頭

「仙洞御所がこの地に最初に営まれたのは寛永4年(1627)のことで、後水尾天
皇が譲位された後の御所として東福門院の女院御所とともに造営されたのに始ま
る。作事奉行は小堀遠州であった。」……庄司成男著『京都御所・仙洞御所』

 

南池全景

 

 

 

 

大宮御所御車寄

天皇皇后陛下、皇族、国賓などが大宮御所を利用する際に用いられるという。

 

 

 

大宮御所御車寄

唐破風の曲線と奥に見える千鳥破風の対比が独特の意匠に思える。

 

 

 

大宮御所御常御殿と南庭

天皇皇后両陛下がお泊りになる御常御殿は、内部が洋風に改造されているという。
正面の南庭には白梅、紅梅のほかに竹、松もあることから「松竹梅の庭」とも呼
ばれる。

 

 

 

大宮御所御常御殿

東側の回廊を撮影する。

 

 

 

北池

松竹梅の庭を通り抜け、御庭口門をくぐると、そこには夢のような広々とした
庭園がひろがる。正面の池が北池で、写真では表せない大きさである。

 

 

 

北池と土橋

北池の苑路を時計回りに歩むのだが、一時間という時間制限があるので忙しない。
落ち着いて写真など撮っておれない。

 

 

 

 

 

「仙洞御所の庭はその松林の東側に大きな池を中心にして広がり、その北の
女院御所の庭園の池と掘割でつながっている。南池と呼ばれるものが仙洞御
所の池であり、北池が女院御所の池であったが、今は南北を含めて仙洞御所
の池であり、庭園である。
いま、仙洞御所の庭園には、北池西岸に又新亭(ゆうしんてい)があり、南
池南岸に醒花亭(せいかてい)があるだけで、鑑水、釣殿、橋殿といった茶
亭はわずかに礎石の一部をとどめるだけである。それがかえって庭園を広く
しており、八つ橋に藤棚が架せられて南池の視界を分割してしまった補いに
なっているのかもしれない。」……庄司成男著『京都御所・仙洞御所』より

 

 

 

秋の紅葉の時期はさぞかし見事に木々が色づくであろう。

 

 

 

北池御舟着

対岸に小舟が見える。後水尾天皇は好んで典雅な舟遊びを催したという。

 

 

 

 

桜の木もあるので花が咲く季節にも訪れてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿古瀬淵付近

阿古瀬淵より北池北辺の汀線と苑路を望む。曲線が眼に心地よい。

 

 

 

 

阿古瀬淵付近

 

阿古瀬淵にかかる六枚橋を渡ると石組に囲まれた小川がある。その上流の小高い
丘には、紀貫之の邸宅があったと伝えられており、跡地には石碑が立っている。
団体行動なのでそこへ行けないのが残念である。

 

 

 

土橋付近

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土橋

鷺島ともいわれる中島と北池北岸とを結ぶ橋。

 

 

 

石橋を渡る

土橋を渡るとすぐに石橋を渡る。明治の中頃に木橋から石橋になった。
鷺島から北池東岸にかかる橋である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雌滝

写真左下の草むらに隠れて雌滝がある。ここでガイドさんの説明があるが
内容は失念。

 

 

 

苔庭

雌滝から紅葉橋のあいだには青々とした苔の庭がつづく。

 

 

 

 

北池の南岸を歩く。池の向うに阿古瀬淵付近の石積が見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八つ橋(南池)

紅葉橋より南池越しに八つ橋、左手方向に反橋を望む。

 

 

 

雄滝遠望

紅葉橋より、南池越しに小さく見えるのが雄滝である。

 

 

 

 

紅葉橋付近はその名のとおりモミジが多く、紅葉の名所であるという。

 

 

 

紅葉山

 

 

 

 

仙洞御所跡

 

 

 

 

仙洞御所跡

 

 

 

 

州浜と南池

粒ぞろいの州浜の玉石は小田原海岸で集められたものという。

 

 

 

南池

写真右上に醒花亭が垣間見える。

 

 

 

紅葉橋

南池越しに、北辺にある紅葉橋を望む。橋の下の掘割で北池と南池が通じている。

 

 

 

八つ橋

藤の花が咲くころには、さぞ見事な景色が眺められるであろう。

 

 

 

中島のツツジ

 

 

 

 

雄滝

雄瀧の手前にある平たい石が「草子洗いの石」。草子洗いの石は、小野小町の
故事になぞらえて そう呼ばれるという。

 

 

 

土佐橋

土佐の山内家が献上したものと伝わる。

 

 

 

 

中島舟着き場

写真右上に小型の舟が見える。

 

 

 

八つ橋

南池越しに八つ橋を望む。撮影地の後ろには醒花亭がある。

 

 

 

醒花亭

醒花亭は南池の南側に位置し、北向きに建つ茶室である。杮葺きの数寄屋造り。
四畳半の書院には斬新な意匠が見られる。

 

 

 

醒花亭

西側より撮影する。

 

 

 

仙洞御所跡

 

 

 

 

又新亭(ゆうしんてい)中門

奥に又新亭が見える。

 

 

 

又新亭

大きな丸窓からは北池が望める。

 

 

 

又新亭全景

四つ目角垣で囲われ、茅葺きと杮葺きの二種類の屋根を持つ。
明治の中頃に近衛邸から移築したもの。

 

 

 

正門

皇族の方々はこの門より出入りするようである。

御殿と池庭との間には塀があったことがわかっている。つまり、この広大な
庭園は御殿から眺めるというようなものではなく、塀をくぐって庭園に出て、
舟を浮かべ、茶を喫し、宴を催したものであるという。

 

※撮影年月:2017年5月

 

 

 

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