詩仙堂 侘びの意匠 Shisen-do “Wabi-sabi”

 

詩仙堂は、ここ洛北の地一乗寺を隠棲地とさだめた石川丈山が建てた山荘である。
当時は(寛永18年-1641)、都から適度に離れた住む人も少ない寒村であったこ
とだろう。今は寺院であるが、いわゆるお香くささは感じられない。瀟洒な書院
といった趣の凝った造りの建物である。四季折々訪れる者を楽しませる趣向が庭
園にあるので一度は訪ねてみたい。
故ダイアナ妃が1986年5月に、ここを訪れたことでも知られている。

一乗寺修学院界隈には見るべきところが数多くある。詩仙堂のすぐ南には金福寺、
北には圓光寺、そしてもう少し北へ歩けば曼殊院と修学院離宮がある。一日で回
れないこともないが、後日、旅の印象を回想する段になり、はてあれはどちらの
庭だったろうか、となり兼ねない。日本びいきのピアニスト、リヒテル氏は名所
巡りは一日一カ所に限っていたそうである。

 

山門

 

 

 

山門にかかる扁額「小有洞」

 

 

 

参道

竹林に囲まれた参道で清々しい。

 

 

躍淵軒

参道の左手に現れる。

 

 

老梅関

左上に瀟月楼が見える。右奥に小さく見える門は「凹凸か門」だろうか。

 

 

 

雲形の窓が二つ、訪れる者を見ているかのようだ。猪目にも見える。

 

 

庭園

 

 

 

 

春には真っ赤に燃える霧島つつじを楽しめる。

 

 

百日紅

 

 

 

 

詩仙堂の庭は、丈山好みの唐様庭園として、当時の代表的な名園であると
いうが、後世に手が加えられ昔のままではない。

 

 

残月軒

 

 

 

詩仙の間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蜂要

 

 

 

 

蜂要から眺める北の庭。

 

 

雲形の窓

室内から見た雲形の窓。

 

 

 

屋外(北側)から見た雲形の窓。

 

 

 

障子に葦簀の影が浮び趣がある。

 

 

書院の軒

雨樋が竹であろうか、これも趣があってよいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

躍淵軒

「侍童の間」があるという。

 

 

山門前の碑

 

 

 

 

 

 

詩仙堂の書院・詩仙の間から眺める庭園は、春は霧島つつじ、夏は百日紅、
秋には楓の紅葉、そして冬は降り積もる雪と、見るものを飽きさせない。

丈山は寛文12年(1672)に満88歳で歿するまで、30余年間、詩仙堂に
住んだ。清貧を旨として、妻をめとらずに学問に没頭したと伝わる。