祇園祭今昔 山鉾巡行編
山鉾巡行の朝
山鉾巡行
山鉾巡行は17日の前祭(さきまつり)と24日の後祭の二回に分か
れている。
前祭は、四条堺町で京都市長による巡行順を確認する「くじ改め」
が行われた後、巡行していく。毎年、長刀鉾だけは「くじ取らず」
と呼ばれ、先頭を巡行していく決まりになっている。その理由は、
長刀鉾の立地によるものと思われる。
巡行は午前中には終了してしまい、鉾町に戻ると直ちに解体され
倉庫に収納されてしまう。もう少し懸装品を鑑賞したいものだが、
急いで撤収するには理由がある。山鉾が巡行することで厄災を集
めるとされているので、せっかく集めた厄災が再び広がってはま
ずいからに違いない。
長刀鉾
前祭の山鉾巡行の先頭を受持ち、稚児が乗る唯一の鉾。
菊水鉾
夏空に屋根方の仕草が勇ましく映える。
豪華絢爛な胴掛と後懸が夏の陽に輝いて見え、目に眩しいほどだ。
こちらの“稚児”は人形である。
“動く美術館”といわれる所以が分るというものだ。
祇園祭は山鉾巡行もって終わるのではなく、まだまだ続く。主なもの
だけでも17日の神幸祭、24日の花笠巡行と還幸祭、28日の神輿洗
(四条鴨川で神輿を洗い清める)、そして31日の疫神社夏越祭をもっ
て終了となる。
参考 ー 山鉾巡行の安全祈願を行う聖護院の修験者
幾つかの山鉾を回り、護摩を焚き祈祷を行う。
※三回に分けて「祇園祭今昔」として投稿しましたが、過去に折を見て
写真撮影をしたもので詳細な記録ではありません。私の垣間見た「祇園祭」
です。少しでも参考になれば嬉しいです。
〔撮影年〕
モノクローム写真 :1980年代。
カラー写真:山鉾巡行の写真は2000年頃、修験者は1980年代の撮影。