津軽紀行 地吹雪の日23

 

 

 

 

 

津軽の農家

津軽地方の農家には出入口が二つあるのを見かける。道路に近い方が

玄関で、離れた方の出入口は隠居したお年寄りが住んでいる場合が多

いように思う。作業場の場合もある。馬や牛、豚などの家畜を飼って

いた小舎はどういうわけか見かけなかった。

夕方、例によって藤枝で撮影していると、お婆さんが「お茶を飲んでけ」

と隠居部屋に招いてくれた。部屋の造りは都会と大して変らなかった。

暗くなっても灯りを付けないのには参ったけれど、炬燵でお茶と菓子を

いただいてしばし話をした。当時二十歳の私は他人と話すことは苦手で

あったが、津軽では平気で話をし、人物の写真も随分と撮らせていただ

いた。その多くの方々は、すでに彼岸の国へ旅だっていったであろう。

近いうち再会できるでしょう、とは言っても、津軽で撮影した写真の

投稿を終えるまではまだ行けないけれど・・・